2003年07月29日(火) 00時00分

ＪＲ・私鉄・地下鉄・バス　カード１枚首都圏スイスイ ０６年度に共通利用化 （東京新聞）

　ＪＲ東日本と関東の私鉄やバス会社など五十三社は二十八日、改札機に軽く触れるだけで通過できるＪＲ東日本の「Ｓｕｉｃａ（スイカ）」のようなＩＣカード乗車券を二〇〇六年度から各社間で共通利用できるようにすることで合意した。ＪＲ、私鉄、バスで別々の磁気カードがＩＣカード一枚で複数路線を乗り継ぐことが可能になる。

　関東ではＪＲ東日本が〇一年に発行した「Ｓｕｉｃａ」以外に、磁気式は私鉄や地下鉄などの「パスネット」、「バス共通カード」がある。乗り換えに不便で利用者から統一を求める声も多かった。

　各社は今後、プリペイド（先払い）方式を前提に、ＩＣカードの統一システムを検討。発行枚数は〇六年度に千五百万枚が目標で、運賃精算や乗降データを処理する別会社の設立も目指す。バス共通カードの割引制度は維持する方針。新システムに必要な改札機中心の改修費は私鉄などが約百三十億円、バス会社は約百億円。ＪＲは未定。

　一部私鉄は、設備投資の増加などを理由に共通化に否定的だった。だが、利便性のアップで利用者拡大が見込める上、ＪＲ東日本が改札機の維持・補修費用を３５％削減するなど磁気式よりも低コスト化できるメリットがあり、共通化でまとまった。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030729/mng_____sya_____006.shtml