2003年07月28日(月) 00時00分

金融庁 損保準備金の増額検討へ 大規模自然災害に対応 （東京新聞）

　金融庁は二十七日、近年の大規模な自然災害の増加に対応し、損害保険会社が保険金支払いに備え積み立てている準備金を増額するよう、保険業法施行規則など関係法令を改正する方針を明らかにした。

　年内に検討を進め、来年四月の実施を目指す。これに伴い、保険料が値上げされる可能性がある。

　地球温暖化を背景に増加している風水害については、以前は保険金の支払いが免責されるケースが多かった。しかし損保業界の競争激化などから、保険でカバーする範囲が拡大。一方で米中枢同時テロ以降、再保険の引き受け手が少なくなった事情から、損保会社は準備金積み増しなど、自ら保険金支払いのリスク管理を行う必要に迫られている。

　損保各社は保険料収入の一定割合を準備金として積んでいる。金融庁は業界の意見も踏まえ、通常の事故や火災に備える責任準備金と、異常災害時に対応する異常危険準備金について、支払いが生じるリスクを再検討。適正な積み立て額を確保できるよう、ルールを更新する。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20030728/mng_____sei_____003.shtml