2003年07月25日(金) 00時00分
読者に苦痛をもたらす無料サービスは、効果があるか?(japan.internet.com)
メルマガを受け取って苦痛を感じるときがある。それは、こんなときだ。
(1) 無料メルマガを登録したのだが、広告メールをどうしても受信しなければ
ならない。実は、それが条件でメルマガに登録せざるを得なかったからだ。
(2) 無料ウェブサービスをうけているが、時々、連絡メールと称してヘッダー
やフッターにその会社以外の広告がメールに掲載されてくる。ひどい時は、
突然、100%広告メールが届く。
(3) メルマガの内容をよく読んでみると内容が明らかに特定のサービスを推薦
するような内容だった。いわゆる、インフォマーシャルという広告コンテ
ンツだけでメルマガが構成されていた。
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上記3つの私の苦痛は、人によって快楽かもしれない。でもほとんどの方は、どうしようもないと思い、無視して削除しているか、ゴミ箱行きにしているかだろう。
つまり、読者は、時間が経つにつれて受け取るメールを学習して不必要なメールを排除しているのだ。こんな広告メールを発行している無料サービス提供会社は、この現実をどう考えているのだろうか。
これら企業とその担当者は、読者の行動を良く理解している。理解した上で、あえて行っている。その理解とは、読者全員が広告メールを排除しているわけではないだろうという理解だ。
この考え方は、迷惑メールを発行しているスパマーと同じ思考であるという事に気づいていない。
読者が、少しでも無料サービス企業からのメールを迷惑メールとして認識し始めるとそのメールの効果が逆転する。プラス効果よりもマイナス効果が徐々に見えない所で累積し始める。
読者は、迷惑メールの数や継続性がある線を越えるとその無料サービス会社と縁を切るようになる。登録したメールアドレス(無料メールアドレスなど)を捨て始めるのである。
この結果が、エラーメール率として無料サービス企業に跳ね返ってくる。この事を良く分かっている人がまだ少ない。
そろそろ、無料サービス提供企業は、もう少し読者の心理を十分反映する方法を考え付かないとそのビジネスモデルの存在性自体を危うくするだろう。
読者が喜ぶ形の無料サービスは、インターネットの世界で繁栄するという事実を再認識すべきだ。
この様に思っているのは、果たして、私だけであろうか。(執筆:吉田憲人 Eメールマーケティング コンサルタント)
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