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未加入者を含めると、本来の国民年金対象者の四割が保険料を納めておらず、「国民年金の空洞化」が進んでいる実態が浮き彫りになった。
空洞化の進行が、年金不信に拍車をかけることは必至。〇四年の年金制度改正に向けた政府、与党の議論にも影響を与えそうだ。
厚生労働省、社会保険庁は八月一日付で坂口力厚労相を本部長とする特別対策本部を設置。今後五年で収納率を80%に上げることを目標に、免除制度の見直しや保険料の強制徴収実施に向けた法整備などを検討する。
厚労省は未納率上昇の理由について(1)〇二年度から市町村が行っていた保険料徴収事務を国に移管した(2)所得が少ないなどの保険料全額免除者を絞り込んだため未納者が増加した(3)長引く不況−と説明するが、根底には深刻な年金不信がある。
〇二年度の保険料全額免除者は、前年度の二百七十七万人から百四十四万人にほぼ半減。この措置で、納付対象者は千六百八十三万人から千八百三十六万人に増えたが、前年度に全額免除されていた人の未納率は85・5%に上った。
年代別では二十歳代の未納率が高く、二十−二十四歳が52・6%で最悪、二十五−二十九歳も50・6%で五割を上回った。都道府県別では沖縄県が61・3%で最も高く、大阪府が46・7%でこれに次いだ。
未納率は一九九七年度に20%台になってから、急激に悪化した。
(メモ)国民年金
自営業者や農漁業者、学生らが加入する公的年金制度。20歳から60歳未満が対象。保険料は月額1万3300円の定額制。保険料を25年以上支払うと、65歳から老齢基礎年金を受け取ることができる。生活保護の生活扶助を受けている人や障害基礎年金を受給している人は、保険料を全額免除される。所得が一定以下の人なども、申請によって全額や半額免除される。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030724/eve_____sya_____002.shtml