2003年07月22日(火) 00時00分
秋田・金融業者殺人/未解決で発生から1年(朝日新聞・)
○捜査本部 聴取の範囲拡大へ 秋田市八橋田五郎の金融業、増山晴雄さん(当時72)が自宅2階で襲われ刺殺された事件は22日、未解決のまま1年を迎える。県警捜査本部は、今月中にも新たに増山さんの親族らに対する事情聴取を始める方針だ。
「泥棒、泥棒」。増山さんの妻から110番通報があったのは、昨年7月22日午後8時45分ごろ。
調べによると、自宅1階にいた増山さんは、この5分ほど前に戸締まりのために2階に上がり、その直後に何者かに襲われた。
増山さんは仰向けに倒れ、鋭利な刃物で、胸と腹、背中の計3カ所を刺されて失血死した。致命傷となったのは、腹部から胸を鋭くえぐるように刺された傷。刃物の扱いに慣れた人物による犯行と見られている。
また、自宅の庭や2階ベランダからは、犯人のものとみられるサイズ24・5のスニーカーの足跡や掌紋などが見つかっている。
人通りの少ない閑静な住宅街での惨劇に、当初から捜査は難航した。
犯行直後に黒い車が逃走した、との目撃情報があり、捜査本部は、県内の「黒い車」探しにほんろうされた。だが、その後の調べで、犯人は黒い車があったとされる方角とは逆方向に、隣家の敷地づたいに徒歩で逃走していたことが判明した。
また、捜査は、暴力団関係者やブローカーを含め、増山さんと金の貸し借りなどを通じてつき合いがあった人物に照準をあわせ、怨恨(えん・こん)の有無を中心に進められている。一方で増山さんには家族にも知らせていない預金があったとされ、簿外で多額の貸し付けをしていた可能性も浮上してきた。
今後、捜査本部は、今まで事情聴取をしていなかった親族や、金銭貸借などでつき合いが深い知人から事件当時の状況などについて詳しい話を聞くことで、事件自体を洗い直し、同時に取りこぼした周辺情報の収集を目指す構えだ。
(7/22)
http://mytown.asahi.com/akita/news02.asp?kiji=4759
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