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夏が書き入れ時のビール業界には、停電による生産停止は死活問題。キリンビールは、関東の3工場で平日の稼働時間を短縮し、8月14日−9月9日の間は休日出勤。サッポロビールも電力不足が予想される場合、千葉工場(千葉県船橋市)の稼働を昼間から一部夜間に振り替える。
電機大手では、日立製作所が日立事業所(茨城県日立市、ひたちなか市)の夏休みを、当初予定の8月10−19日から同13−24日にシフト。東芝も発電機を製造する京浜事業所(横浜市鶴見区)で夏季は火、水曜日を休みにして土日出勤に振り替えた。
メーカーのお盆操業に運輸業界も呼応。JR貨物は、8月11−18日の間、荷主工場の稼働に合わせ、貨物列車を昨年同時期より約7%多い896本とし、平日の45%程度の運行を確保する構えだ。
夏季休日の分散化などの協力により、原発1基に当たる約140万キロワット分の効果があるという。東京電力の勝俣恒久社長は「大変ありがたい。以前は社員の帰省が絡み、お盆は休みをずらせない企業が多かったが、今年はかなり理解を得られた」と感謝する。
ただ、「お盆稼働を検討したが、(原発の再稼働で)電力に余裕が出たことを知り、そこまでしなくても大丈夫では」(大手薬品メーカー)とのムードも漂い始めた。
東電は「今の供給力はギリギリの状態。とても枕を高くして眠れる状態ではない」(勝俣社長)と、顧客企業の危機感のつなぎ留めに懸命だ。