2003年07月17日(木) 00時00分
幼稚園児もパソコン教育(朝日新聞・)
私立幼稚園、少子化生き残り策小学校の授業を先取り?器用な手つきでマウスを操作し、絵を描く子どもたち=札幌市手稲区の山王幼稚園で 道内の私立幼稚園で、園児の教育にパソコンを採り入れる動きが広がっている。子どもたちはマウスを使って絵を描き、楽しみながら操作を覚える。昨春から実施された新・学習指導要領で、小学校の授業でのパソコンの積極的な活用がうたわれたことを受け、少子化で競争が激化している幼稚園側が「先取り」をしている面もあるようだ。
似顔絵描き メール、ネットも 札幌市手稲区の山王幼稚園(芝木儀仁園長)。3台のパソコンの前に年長組の園児たちが座り、マウスをしきりに動かしていた。画面には駆けっこをする子どもの姿。6月末の運動会の場面を再現したもので、先生が事前に線だけを描いた。
「帽子はどんな色だったかな」「体操服は」。先生の問いかけに、子どもたちはカーソルを動かして次々に着色。「できたよ」と歓声が上がり、絵の横にひらがなで自分の名前を1文字ずつ入れた。
パソコンを導入して5年目。講師の遠藤ゆかりさん(40)は「遊びを通じて親しみを持てれば、苦手意識を取り除くことができる」と説明する。初めて体験する子はマウスを両手で持ち上げて遊んだり、マウスが机の端まで来たらどうすればいいか考え込んだりもするが、すぐ扱いに慣れるという。
同市清田区の札幌きたの幼稚園(道端敬子園長)でも、絵を描くことにパソコンを使っている。月に1度、「母の日」などのイベントに合わせて保護者らの似顔絵を描き、作品集としてまとめているという。
さらに一歩進んで、子どもたちに電子メールやインターネットの使い方を教えている幼稚園もある。旭川市のきくし幼稚園(石田慶嗣園長)では、年少で月に2回、年長で週2回、パソコンの時間を設けている。年長になると、大半の子はメールの送信ができるようになるという。
道学事課の調べでは、道内約400の私立幼稚園のうち、昨年は28園が月2回以上、または年に8回以上、パソコン教育を採り入れたという。
(7/17)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news02.asp?kiji=5229
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