2003年07月17日(木) 19時30分
オウム信者転入届不受理訴訟 越谷市が敗訴−−地裁、処分取り消し命じる /埼玉(毎日新聞)
オウム真理教(アーレフに改称)の信者8人が、越谷市と板川文夫市長を相手取り、転入届不受理処分の取り消しと慰謝料計800万円を求めた訴訟で、さいたま地裁(豊田建夫裁判長)は16日、「法律の根拠なくして権利の制約はできない」などとして処分取り消しと、計80万円の慰謝料の支払いを命じた。
判決によると信者は昨年12月、同市長に転入不受理の処分を受け同地裁に提訴した。豊田裁判長は「転入届が受理されないと各種行政サービスを受けられない。処分は違法で取り消されるべきだ」などと判断した。
判決について、市担当者は「最高裁の判断もあり、判決に従うことになると思うが、判決文をよく読んでから決めたい。今後も安全な地域社会のため必要な対策を講じたい」と話した。
東京都杉並区と名古屋市中区が争った同様の訴訟で、最高裁は6月26日、上告を棄却し自治体側の敗訴が確定した。これを受け、越谷市は同27日から信者の転入届を受理することにした。しかし、16日現在、新たな届け出はないという。【小原綾子、飯嶋英好】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030717-00000007-mai-l11