2003年07月13日(日) 00時00分

授業で“補導少年の写真”回覧　福島の中学教諭（河北新報）

　福島市の福島第三中学校（峯島和彦校長、６３９人）の３０代の男性教諭が、長崎市の種元駿ちゃん（４つ）誘拐殺人事件で補導された少年のものとしてインターネットで出回った顔写真を印刷し、授業で生徒に見せていたことが１３日までに分かった。同校は同日、峯島校長が保護者らに事実関係を説明し、謝罪した。

　男性教諭はインターネットの「２ちゃんねる」で出回っていた写真を印刷、１１日に３年生３クラスで行った社会科の授業中に、生徒に回覧させた。
　１２日、学校に保護者から電話での問い合わせがあったことで発覚した。教諭は「新聞では匿名となっている少年の顔写真が、インターネットで公開された人権侵害の例として見せた」と説明。校長に「不適切な方法だった」と謝罪したという。

　同校では１３日、授業参観が行われたが、参観開始前に峯島校長が体育館で全校生の保護者らに事実関係を説明。「教育現場の行為として不適切で、大変申し訳なかった。信頼回復に努めたい」と謝罪した。
　福島市教委学校教育課の佐藤吉郎課長は「教諭の指導そのものがプライバシー侵害にあたる。校長を通じ事実関係を確認し、本人を指導したい」と話している。

http://www.kahoku.co.jp/news/2003/07/20030714t63015.htm