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2003年07月10日(木) 06時07分

大商いによる情報遅延打開へ配信システムを増強 東証朝日新聞

 東京証券取引所は9日、最近の大商いの影響で株価情報の配信システムに遅延が生じている事態を打開するため、月内にデータの処理能力を約1割増強させることを明らかにした。並行して、10億〜20億円をかけてシステム全体を交換し、処理能力を倍増させる抜本的な対策も検討している。

 トラブルが起きているのは、変動する株価などの情報を、証券会社や金融サービス会社へ配信する「相場報道システム」。最大で毎分4660件の配信データを処理する能力があるが、株高による売買注文の急増で瞬間的に処理能力を上回り、配信が断続的に遅れる事態が発生している。

 3日は最長15分の遅れが生じ、処理能力を200件分増やした。だが、その後も最長2分の遅れが出ており、さらに300〜400件分の能力増強を図ることにした。

 抜本的なシステム交換では、処理能力を1万〜1万2000件に引き上げる方向で検討中。現在、日立製作所に見積もりを依頼している。

 現行システムは、98年11月に導入された。当時はインターネットの株取引が想定されていなかった。最近の大商いは、外国人投資家と並び、個人投資家によるネット売買の急増が背景にある。

(07/10 06:07)

http://www.asahi.com/business/update/0710/040.html