2003年07月10日(木) 07時06分
「おれおれ詐欺」山形・庄内で相次ぐ 同一犯の犯行か(河北新報)
7日から8日にかけて山形県酒田、鶴岡両市で、「おれだよ」などと肉親を装い現金を銀行口座などに振り込ませて、だまし取る手口の「おれおれ詐欺」の被害が2件続けて起き、被害総額は計110万円に上った。県警によると、指定された振込先の口座名義が2件とも同じで、同一グループによる犯行とみられる。
同様の被害は6月以降、すでに酒田市内で3件起きているほか、同様の電話を受けて現金をだまし取られそうになったとの相談が庄内地方で相次いでおり、酒田、鶴岡両署は警戒を呼び掛けている。
酒田署の調べでは、7日午前11時半ごろ、酒田市北町の無職男性(75)方に、「遊佐町で交通事故を起こし、修理代が40万円必要だ」と男から電話があり、男性は酒田市内に住むおい(40)と思い込み、男が指定した東京都内の銀行口座に40万円を振り込んだ。
男性が9日、おいに確認したところ、電話をしていないことが分かり、酒田署に届けた。電話の男は庄内地方のなまりがあり、男性が振込に外出する際、受話器を外しておくように頼み、どこにも連絡を取れないように工作していた。
また、鶴岡署の調べでは、8日午前10時ごろ、鶴岡市上畑町の無職女性(81)方に、同市内に別居している二男(51)の名前を名乗る男から「酒田で交通事故を起こした。修理代を振り込んでくれ」と電話があり、信じた女性は指定された都内の銀行口座に計40万円を振り込んだ。
さらに午前11時過ぎ、自動車修理業者を名乗る男から「車が爆発するから、もう30万円必要」と電話があり、女性は同じ口座に30万円を振り込んだ。その後、不審に思った女性が二男に確認したところ、被害にあったことに気づき、9日午後9時ごろに鶴岡署に届けた。
先月から9日までに4件の被害届があった酒田署では、町内会などを通してチラシを配るなどして啓発活動を進める一方、金融機関にも協力を要請した。
[河北新報 2003年07月10日](河北新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030710-00000009-khk-toh