2003年07月10日(木) 15時04分
米グーグルのキャッシュ機能は著作権侵害?(CNET Japan)
米NYTimes.comの記事検索の有料化に伴い、米Googleのキャッシュ機能が問題になっている。同機能を利用すれば、NYTimes.comで無料提供しなくなったウェブページもGoogleからアクセス可能になるためだ。
NYTimes.comを運営するNew York Times Digitalの広報担当、Christine Mohanは、「Googleと共同でこの問題の解決に取り組んでいる。GoogleのキャッシュのリンクからNYTimesの会員登録ページに移るようにする」と説明した。
Googleではこのキャッシュ機能を無効にする選択肢を提供しているものの、キャッシュ機能に不満を持つウェブサイト運営者らが訴訟問題に発展させる可能性もある。ウェブ技術の革新は、新機能や新サービスが予期しない結果を招くという不安定さを持ち合わせているが、特にGoogleはこの危険にさらされやすい。毎日数百万人のインターネットユーザーが訪れるGoogleは、技術革新に力を入れている。
1997年にGoogleが導入したキャッシュ機能では、ほぼすべてのウェブサイトのコピーを保存しており、ユーザーはこのコピーにアクセスできる。ウェブページは、Googleが最後に索引をつけた状態で、アクセスが数分前であっても数ヶ月前であってもそのままの形で保存してある。
Googleは、「このキャッシュ機能により、閉鎖したサイトなどのページも閲覧できるため、ユーザーにとって有益だ」としている。また、キャッシュページは検索キーワードに一致した用語をハイライト表示するので、ユーザーは関連情報を検索しやすいという。
Googleによると、正式なウェブアーカイブとは異なり、ページのコピー保存は一時的なもので、無効となったリンクはどんどん抹消しているという。しかし、ウェブページのデータを入手したいユーザーにとっては、Googleのキャッシュページは情報の宝庫だ。元のサイトがなくなっても、Googleのキャッシュページがしばらく残っているので、その間に情報を回収できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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