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2003年07月08日(火) 00時00分

都、法律相談窓口を廃止 東京新聞

 一九五一年十二月に開設され半世紀以上も続いてきた東京都庁の法律相談の常設窓口が、四月に廃止された。年間約八千人が訪れ順番待ちの行列ができる日も多い“人気窓口”だったが、財政難による事業見直しで「不要」と判断された。

 廃止による年額予算の節約は弁護士への報酬・交通費の約四千万円。ここ数年は一千億円を超える財源不足が出て四苦八苦の都財政だが、窓口廃止直後は「財政難が理由なら、ほかを削るべきだ」などと抗議する人もいた。

 法律相談は都民が対象で、弁護士が三十分間無料で応対。毎日午前と午後に計六時間開設、先着順で受け付けてきた。不動産の契約トラブルや遺産相続、金銭貸借、離婚など日常的な法律問題にアドバイス。一日の利用者は三十人前後、年間で約八千人に上った。

 廃止が持ち上がったのは、二〇〇〇年の行政評価で「区市町村が地域の実情に応じて開いた方がきめ細かく対応できる」と指摘されたのがきっかけ。

 現場には存続の必要性を訴える声もあったというが、昨年度は予算を二割カットされ本年度から廃止となった。

 都は全部の区市に窓口があることを廃止理由としたが、都のように毎日開いている窓口はほとんどなく開設時間も短い上、電話予約が必要な自治体が多い。町村には常設の窓口はないという。

 都の担当者は「(初の公選知事の)安井誠一郎知事が、米国に市民の声を聞いて施策に生かす広聴窓口があると知り都政相談窓口をつくった。法律相談はその時からあったのですが」と寂しそうな表情だ。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030708/eve_____sya_____001.shtml