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伊勢市は従来、似たような価格設定で各販売店がすみ分けをしていた。しかし、郊外型セルフ販売店の台頭で徐々に安値競争が始まり、六月初めごろ、格安路線を続ける半セルフ販売店が、レギュラー一リットルあたり八十八円で販売を開始した。
それに引っ張られる形で、周辺のセルフ販売店や一般の販売店も八十八円、八十九円に価格設定し、安値の波が広がった。プリペイドカードを購入すると八十四円に割り引く店も出てきた。
現在、伊勢市と御薗村と明和町で約六十店あるうち、五店が八十八円で販売。これに対し、九十六円から九十九円で販売している一般の販売店が半数以上だが、固定客でない客が格安店に流れ「青息吐息の状態」という。
県石油業協同組合は「中小販売店の倒産に拍車がかかるのでは」と心配する。市街地の空洞化がさらに進むと指摘する声もある。ある店主は「市街地の店が消えるとお年寄りや女性には不便。プリペイドカードの安値が目立つように表示され、その値段が一人歩きしている」と不満を述べる。
格安を続ける販売店も心中は穏やかでない。最初に八十八円を打ち出した店は、安値のきっかけを「ほかの店がどんどん価格を下げるので、ここまで下げざるを得なかった」と言う。追随した店も「一カ所が安くしたら、ついて行かざるを得ない。異常だけれど、その一カ所を無視できない」と明かす。苦しい台所事情に、値段を戻したいのが本音のようだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/mie/20030705/lcl_____mie_____000.shtml