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2003年07月03日(木) 03時40分

<ヤミ金融>パンスト売買装い、法外な利息 関西中心に横行毎日新聞

 パンストなど女性向け商品の売買を装ったヤミ金融が関西を中心に横行し始めていることが、被害者団体などの調査で分かった。現金を貸し付けるのと同時に、パンスト1足1万円など異常に高額な商品を手渡し、「後払い代金」名目で返済させる仕組み。返済分に法外な高金利が上乗せされているうえ、「延滞金」と称してさらに追加金利を求める手口で、主婦層をターゲットにした新手の商法とみられる。被害者団体は「今後、被害拡大が懸念される」と注意を呼びかけている。【ヤミ金融問題取材班】

 関西でヤミ金融の被害相談を受けている団体には4月以降、数件の相談が寄せられている。

 大阪府内の女性は複数の消費者金融への借金返済のため今春、電柱に広告を出していた業者を訪れた。「パンスト1足1万円」「化粧品1個1万5000円」などと書かれたリストを示され、パンスト3枚など6万円分の商品を選ぶと、実際には現金約4万円と商品を渡され、1週間後に商品代金として6万円を支払うよう求められた。商品は実際には数百〜数千円の価値しかなく、1週間で実質2万円近い金利だったことになる。

 女性はその後もこの業者を数回利用。計十数万円を借り、同様に返済した。支払いが遅れると延滞金を要求され、返済総額は三十数万円に上った。実態は高利融資だが、業者は「金を貸してるわけじゃない」と商品取引を強調したという。

 男性の被害もあり、被害者団体には1パック2万円の塩の売買を装った同様の商法の被害相談も寄せられている。

 ヤミ金融問題に詳しい山田治彦弁護士(大阪弁護士会)は「以前、高速券などの商品取引を装った『チケット金融』と呼ばれるヤミ金融が社会問題化したが、今回のケースは、商品を先に渡し、代金を後払いにする点などがチケット金融と似ている。警察の摘発を受けた業者がスタイルを変えて、再び暗躍し始めたのだろう」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030703-00000188-mai-soci