2003年07月02日(水) 03時32分
<ヒ素汚染>生活保護費減額? 環境省協力金は臨時収入と判断(毎日新聞)
茨城県神栖町で、有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで健康被害を受けた住民に対し、環境省が支給を決めた「協力金」が収入とみなされ、生活保護費が減額される可能性が出てきた。同省と厚生労働省は検討を続けているが結論は出ていない。生活保護を受けている被害男性(51)は「協力金と生活保護は別の話。どちらか選べというのか」と困惑している。
協力金は、手足の震えなどの被害を受けた住民が対象で入院者は一律70万円、通院者には30万円が支給される。被害住民の中で生活保護世帯は1世帯。生活保護費は臨時収入があった場合、この収入との差額だけが支払われる。この男性の場合、協力金が収入と認定されれば、生活保護費がおよそ半分になる。
厚労省保護課は「検討を重ねているが、他のケースとの整合性が問題」と話しており、結論が出るまでにはさらに時間がかかりそうだ。【高野聡、中田純平】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030702-00000146-mai-soci