2003年07月02日(水) 18時12分
アメリカン航空、出発前や着陸後の携帯電話利用を許可(WIRED)
米アメリカン航空は、大部分の航空会社と非常に異なる方針を打ち出した。旅客機が地上にいる間、乗客に携帯電話の利用を許可することにしたのだ。
ほぼすべての航空会社は、乗客に対し、機内に搭乗しているときはつねに、双方向ポケベルや携帯電話など送信機器類すべての使用を禁じている。アメリカン航空もこれまでは同じだった。その理由は、送信機器が操縦室の計器類と干渉を起こす可能性があるためだ。操縦室の計器類と携帯電話は異なった周波数で運用されているとはいえ、米連邦航空局(FAA)は、飛行中の機器類の使用を制限し、電波障害のわずかな可能性さえも排除するよう奨めている。
しかしアメリカン航空は、同社の航空機上で携帯電話使用の徹底的なテストを行なった結果、FAAの承認を得られたため、乗客の便宜を拡大すると発表した。7月8日以降、出発時は飛行機のドアを閉めるまで、到着時は着陸後に飛行機がゲートまで誘導される間、双方向ポケベルや携帯電話などの利用を許可するという。
「携帯電話の利用制限を緩和する最初の航空会社になることを喜ばしく思う。乗客が旅行中に家族、友人、仕事関係者と連絡を取ることがいかに重要かということを、われわれは理解している」と、アメリカン航空のマーケティング担当取締役副社長、ダン・ガートン氏は語った。
飛行中の携帯電話利用については、仮にアメリカン航空が許可を望んでも、米連邦通信委員会(FCC)が飛行中の通信機器利用を禁じているため不可能だ。FCCによると、「空中では携帯電話の送信範囲が大幅に増加する」ため、地上の携帯電話システムと干渉を起こす可能性があるという。
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