2003年07月01日(火) 00時00分
農薬基準に記載ミス 大麦の出荷自粛を要請(朝日新聞・)
大麦や茶について、農水省の基準では使用が認められていない農薬を、県が誤って、認められているかのように指導してきたことが分かった。食産業・商業振興課が30日に会見し、陳謝した。県は生産団体に、収穫した大麦の出荷自粛を呼びかけている。また、コメなど3作物についても農薬の使い方について誤った指導をしていた。
同様の問題は6月に入って福島県、岩手県で相次いで発覚。農水省が全国の都道府県に確認を呼びかけている。
県は毎年度、農業指導者向けの冊子として、農薬などの使用基準をまとめた「県農作物病害虫防除基準」を作っている。本年度はA4判153ページ。約1600部をJAや市町村役場などに配布した。
ところが、この中で大麦と茶について、対象外の農薬なのに使えるかのように記述。コメ、大豆、あずきについては、使用量や使用回数、使用時期について誤った記述があった。間違いは合計17件に及んでいる。
例えば大麦については、ムギダニという病害虫への対策として、国の基準では大麦への使用が認められていない「エルサン粉剤2」という農薬を挙げている。
県によると、冊子は、農水省がホームページに掲げている使用基準をベースに、県職員ら13人で編集している。単純な写し間違いなどがミスの原因という。
今年の大麦は6月中にはすべて収穫され、生産団体などで数千トンが保管されているという。県は今後、回収も視野に入れ、使用実態や安全性を調べる。
茶については、問題の農薬は県内では使われておらず、コメなど3作物については、今年はまだ使用される時期ではないという。
しかし、冊子の間違いは昨年度以前から続いていた可能性があり、県は今後、調査を進める。
(7/1)
http://mytown.asahi.com/miyagi/news02.asp?kiji=4282
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