2003年07月01日(火) 18時50分
無登録農薬を販売 酒田の資材会社、庄内たがわ農協などに−−県が発表 /山形(毎日新聞)
県危機管理室は30日、酒田市内の農業資材販売会社「アグリ・プラス」が00年〜02年、無登録農薬でナスの着果促進剤として使用されていた「らん一番」計300本(1本500ミリリットル)を庄内たがわ農協と庄内地方の農家に販売していたと発表した。
県は6月26日から業者への立ち入り検査と農家への聞き取り調査を始め、29日までに対象729戸中649戸を調べた。調査では86農家が購入を認め91農家の使用が判明したが、いずれも02年までの使用で今年の使用はなかった。県は残る80戸への検査を進めており、今年の使用が認められた場合はナスの出荷自粛要請などの措置を取る方針。
一方、農薬の行方は農家が購入を認めた227本と、業者と農協の在庫51本が判明しているだけで、残る22本については引き続き流通経路を調べている。
同室によると、販売情報は25日、東北農政局から寄せられた。アグリ・プラスは農薬販売業の届け出はしておらず、大阪市内の種苗会社から商品を仕入れ農薬の対象にならない資材扱いの「ランの活性剤」として販売していた。しかし、口頭では「ナスの着果促進に効果がある」と説明。農家も農薬として、使用していたという。
県は業者や農協が農薬取締法に抵触する疑いがあるとみて、引き続き調査している。らん一番の成分は、いずれも食品衛生法による基準はなく人体への影響は低いとみられる。【太田誠一】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030701-00000002-mai-l06