2003年06月30日(月) 19時55分
身内装う「おれおれ詐欺」 5月以降35件発生、最高300万円の被害も /静岡(毎日新聞)
◇1件最高300万円の被害も
孫や子供を装って電話し、高齢者から現金をだまし取る「おれおれ詐欺」が5月以降、県内で35件起きていることが県警の調べで分かった。6月から中部や西部へと徐々に範囲が広がっている。100万円を超す被害も4件あり、県警は注意を呼びかけている。
県警生活安全部のまとめ(23日現在)によると、このうち実際に被害にあったのは25件。被害額は50万円前後が多いが、最高は300万円で、総額は約1700万円に上っている。
主な手口は、女性の声で「おばあちゃん」などと呼びかけ、「誰?」と聞かれると「私」とだけ答えて孫や子供になりすます。「交通事故を起こして示談金が必要になった。助けて」などと涙声で訴えて、銀行口座に現金を振り込ませるもの。男が電話してくる場合もあり、銀行の窓口が開いている平日昼間が多い。
県内の被害は5月に入って富士市内で始まり、東部が約20件で最多だが、6月から中部や西部へと徐々に範囲が広がっている。同様の事件で、警視庁がすでに20代の男など9人を逮捕しているが、県警は県内の事件との関連性は薄いと見ている。
県警生活安全部は被害の防止策として、相手の名前を言わせる▽家族でないと答えられない質問をする▽一度電話を切り、本人に確認の電話をする——などを挙げ、「一人で判断しないで、家族や警察に相談して」と呼びかけている。【小松雄介】(毎日新聞)
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