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2003年06月28日(土) 18時51分
おきたま農協、不正融資で総代会大荒れ−−佐藤晴登組合長、解明後辞任へ /山形(毎日新聞)元支店次長による横領や不正融資に揺れる山形おきたま農協(本店・川西町)の総代会が27日、同町内で開かれた。佐藤晴登組合長は、全容解明後に組合長を退く考えを表明。執行部の経過説明には、不信感を募らせる総代から「説明はうそだ」との声が上がるなど大荒れの総代会となった。約2時間にわたって質疑が行われた。執行部は元支店次長が約8億7000万円もの農協の現金を不正融資につぎ込み、2億2860万円の損失を出したことや、融資審査会など正規の手続きを経ずに本人や当時の支店長らに川西地区代表支店長の決裁で1億9100万円を貸し出したことを説明。その後、先物取引会社から3800万円の返済の申し出を受け、被害額は1億5300万円になったと報告した。 しかし、融資は「本人らの申し出によるものだった」として、農協幹部の働きかけを否定。融資の時期も報道された5月20日ではなく6月9日とし、「不適切な手続きだが、不正融資とは認定していない」などと無反省な説明を繰り返した。 これに対し、総代の怒りが爆発。「組合長が知らずに貸し付けできるわけがない」「問題は説明責任を果たさない執行部の姿勢にある」などとし、全容解明後に臨時総代会を開くことなどを盛り込んだ確約書を佐藤組合長に突き付けた。 佐藤組合長は、進退問題を迫る総代に押し切られる形で「一つのめどが立った時、進むではなく退きます」と発言。ようやく総代会が正常化した。だが、ある出席者は「今の総代は7月7日に任期切れとなる。先送りして問題をうやむやにするつもりではないか」と語り、執行部への疑いをぬぐい去れない心情を漏らした。【太田誠一】 ◇元次長、先物取引会社に17回送金−−会見で農協役員 山形おきたま農協は総代会終了後に会見し、佐藤組合長は「とにかく一生懸命、農協に課せられた課題を解決したい」と述べた。また、会見に同席した農協役員は、元支店次長が、先物取引の会社に対し17回で2億2698万円を送金していたことを明らかにした。 農協側はこの他に▽役員報酬の一部の返還▽役員の中に調査委員会を作って全容を解明▽先物取引の会社から、3800万円を支払うことで和解を求められている——などを公表した。【辻本貴洋】(毎日新聞) |