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2003年06月27日(金) 10時24分

ヤミ金融、取り立てさらに悪質化琉球新報

県内でも出てきた弔電による債権回収通知
   法外な高金利で金を貸す、いわゆるヤミ金融業者の手口が、県内でも悪質、巧妙化している。弔電などを使って身に覚えのない借金返済を迫ったり、アパートなどのポストを調べ、消費者金融からの請求書が入っている部屋に融資を持ち掛けるなど、ターゲットとする債務者探しに新たな手口も出てきている。過剰取り立てで自殺者が出るなど全国的に問題となっているが、ヤミ金融は実態がつかみにくく取り締まりも難しいという。県警生活保安課は「ヤミ金融は実態がつかみにくく、捜査が難しいが、悪質なものは時間をかけてでも厳しく取り締まる」としている。
 県警によると、全国で広がっている、黒漆塗りの弔電が送られてきて身に覚えのない借金の返済を迫られる「カラ貸し」と呼ばれる不正な取り立てが県内でも発生している。債権回収業者を名乗り、「うちの取り立ては手荒い」「身内、友人などに迷惑を掛けることになる」など脅迫的な文言で借金返済を要求する。使用される電報は5000円くらいの高級電報で、祝電を送ることもある。
 県民生活センターには4月からの3か月で約20件の相談が寄せられているが、電報を扱うNTTが、その対策として5月から電報受け取りを無条件で一切拒否できる制度や、携帯電話からの電報申し込みは1か月に6件目以上はクレジット払いでしか受け付けない制度を始めた後、電報に関する相談は減少した。
 その一方で、最近では封書やはがきを使った同様の不当な請求が増加。4月から相談件数が増加傾向にあり、この3か月で80件近くの相談を受けているという。同センターは、電報や封書などを送りつけられた人の中には金融機関から融資を受けたことのない人もいることから、個人情報が何らかの形でヤミ金融業者に流れている可能性もあると指摘している。
 一方、ターゲットとなる債務者探しも巧妙化している。県内のある貸金業関係者によると、業者の間には多重債務者のリストが出回っているとみられるほか、中にはアパートなどを回ってポストを調べ、消費者金融からの請求書が入っている部屋を探し融資を持ち掛けるという手口を使う業者もいるという。
 ヤミ金融の実態はつかみにくい。貸金業関係者によると、最近のヤミ金融業者は本土で経営をしていて、県内の暴力団準構成員などを使って取り立てを行うという。(琉球新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030627-00000014-ryu-oki

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