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2003年06月26日(木) 00時00分
女子高生死亡、病院に7300万円賠償命令朝日新聞厚生文化事業団経営の小倉記念病院(ZAKZAK)小倉記念病院(北九州市)で手術を受けた高校生久能紹子さん=当時(17)=が死亡したのは医師の過失が原因として、両親が病院を経営する朝日新聞厚生文化事業団(東京)と主治医に損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁小倉支部の杉本正樹裁判長は26日、ほぼ請求通りの計約7300万円の支払いを命じた。提訴から約9年8カ月ぶりで、杉本裁判長は判決の冒頭「約10年もの歳月を要し、謹んで遺憾の意を表明したい」と異例のおわびをした。 原告は、福岡県宗像市の病院院長義也さん(68)と妻で副院長の恒子さん(67)。恒子さんは同種訴訟の原告でつくる全国的なグループ「医療過誤原告の会」の会長。 判決によると、紹子さんは1992年6月、同病院で脳腫瘍(しゅよう)と診断され開頭手術を受けた。その後、手術の影響で脳梗塞(こうそく)が発生。再手術したが悪化し、同年8月死亡した。 判決理由で杉本裁判長は、根本的な死亡原因となった最初の手術について「主治医は必要な検査を怠り、病状を十分把握しないまま開頭手術という治療方針を立てた」と認定。「手術の危険や代替治療法など、原告の決断に必要な説明もしなかった」とした。 その上で(1)術後の脳梗塞の発見が遅れており、速やかに再手術をすれば意識レベルの低下や感染症を回避できた可能性が高い(2)正確な説明があれば、最初の手術の実施が避けられた−と判断、これらの過失と死亡の因果関係を認めた。 両親は93年10月に提訴。専門家の鑑定が2回にわたり実施されるなどして長期化した。 ZAKZAK 2003/06/26 |