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2003年06月25日(水) 22時11分
インターネットの可能性を広げる仮想ラボ・プロジェクト「PlanetLab」(MYCOM PC WEB)Intel、HP、UC Berkeleyほか世界60以上の大学の研究者が、次世代のインターネット・アプリケーションやサービスの実験を行うためのテストベッド・プロジェクト「PlanetLab」を発足させた。現在、PlanetLabは世界16カ国の65サイトで170ノードを展開しており、今後数年間で1,000ノード以上に増やす予定だ。この完全に管理された仮想的な環境の上で、同プロジェクトに参加する研究者は分散ストレージやコンテンツ配信の研究やテスト、ウイルスやワーム対策の実験などを行える。 これまで新しいネットワーク・プログラムを試す場合、シミュレーション・ソフトや実際にネットワークに接続されたマシンが使用されていた。だが、シミュレーションには限界があり、導入に対するリスクを払拭できない上に、コスト面での課題も残されていた。 「PlanetLabは、世界中の研究者がインターネット・サービスの開発に利用できるバーチャルラボであるのと同時に、インターネットをどのように進化させるかを探求する試みでもあります」とIntel Research BerkeleyのDavid Culler氏。PlanetLabを利用したい研究者は、それぞれが所有するマシンを提供すれば、同プロジェクトに参加できる。 Culler氏が指摘する通り、PlanetLabにはインターネットの進化を阻む障害を取り除き、その可能性を十分に引き出すという役割もある。Intelの研究者が、ネットワークや分散システム研究者を集めて、グローバル規模のインターネット・サービスやアプリケーションを新たに導入する方法を討論する中から、同プロジェクトのコンセプトは誕生したという。 PlanetLabでは、"覆いかぶせる(overlay)"ような形でインターネットに新たな機能をもたせようとしている。今日のインターネットが電話通信網に覆いかぶさっているように、PlanetLabでの新アプリケーションやサービスは既存のインターネット・トラフィックの上に存在する。 説明で用いられていたのは、テキストブックなどで使われている透明フィルムページだ。骨だけのページに、筋肉が描かれた透明フィルムページを重ねると、人体がどのように動くかが理解できるようになる。骨のページがインターネットのパケットフォワーディングだとすると、筋肉のページは新たなルーティング技術やサービスとなる。この二つを重ねたときに、今日のシンプルな構造のパフォーマンスを維持しながら、新たな機能をインターネットに追加できる。 (Yoichi Yamashita) 【Global Grid Forum 7レポート】Grid Technology Producer UPDATES、実現しつつある巨大な計算能力 http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/03/07/14.html PlanetLab http://www.planet-lab.org/ (MYCOM PC WEB) |