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2003年06月20日(金) 00時00分
リアルタイムのカルテ開示 鈴鹿回生病院電子カルテにデータを入れる医師(朝日新聞・)鈴鹿市国府町、鈴鹿回生病院(藤沢幸三院長、ベッド数379床)が東海地方でもいち早く電子カルテを導入して2年半。医療スタッフはデータの入出力など取り扱いに慣れてきた。患者の既往症や他科の診療記録などを瞬時に取り出せるのが強み。患者も画面をのぞき込んで自分の診断を知る、リアルタイムのカルテ開示になっている。医者と患者の間にも、これまでにない信頼関係が生まれてきそうだ。01年1月、同市寺家5丁目からいまの場所に新築移転した際、入院病棟を持つ病院と外来だけを受けるクリニックが完全に分かれた。過去に入院したことのある患者が外来に来た場合、その患者の情報を早く的確に得ることができ、また将来の普及を見越して電子カルテを採用した。県内の病院では初の導入だった。 病院、クリニックそれぞれの診察室はむろん、検査室、ナースステーションなどあらゆる持ち場に端末のパソコンがあり、病室は持ち運びのノートパソコンで対応する。 当初、パソコンの扱いに戸惑う職員もいたが、慣れるにつれて入力時間も短縮されていった。 患者は、目の前で医師が入力する画面をのぞくことが出来る。自分の訴えを医者が正確に理解しているか、自分の検査結果がどうだったか、などを知る。医者と患者が情報を共有することで、信頼関係を一層深めることが出来るという。 電子カルテ担当の田中公副院長は患者が内容を理解できるよう、すべて日本語で書き、略語も用いないようにしている。「だれもが、どこからでも、分かりやすく見ることができるのが電子カルテ。これまでカルテは医者のメモと見られがちだったが、患者のための患者自身のものということが明快になった」 スタッフ全員がIDとパスワードを持ち、だれがカルテを見たか分かるようにして、患者のプライバシーを守るチェックもしている。 「時系列で、病歴、治療歴を見ることができる『一人、一生涯、一カルテ』が理想」と田中副院長。どこの医療機関にかかっても、これまでの自分のカルテを見ることができるよう、医療ネットワークをつくっていくことが将来的な課題だ。 県内では、松阪市の済生会松阪総合病院が1月から、四日市市の小山田記念温泉病院が4月から導入している。 |
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