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2003年06月19日(木) 00時00分
牛肉買い上げ代金詐取/フタガワフーズ(朝日新聞・)BSE(牛海綿状脳症)対策の国産牛肉買い上げ制度を悪用し、買い上げ代金約433万円をだまし取ろうとしたとして、農水省は18日、三木町平木の食肉卸売会社「フタガワフーズ」の社名を公表した。同社は、今回の事業で申請した牛肉をすべて自主的に焼却し、買い上げ代金や保管料、諸経費を事業主体の全国食肉事業協同組合連合会に全額返還する方針。同省などによると、同社は01年11月、BSEの全頭検査が同年10月に始まる前に処理された国産牛肉を対象とする「牛肉在庫緊急保管対策事業」に約5トンを申請。対象は国産牛のかたまり肉だけだったが、同社は輸入牛肉や内臓約3・8トンを混入させた。内臓などは段ボール200箱に詰め、「バラ肉」のシールをはって偽装していたという。 二川隆一社長(53)は、買い上げ対象がかたまり肉に限定されることを業界団体の説明会などで聞いていた。その後、雪印食品の牛肉偽装事件が発覚したこともあって、02年2月に全肉連に「手違いで内臓肉を申請した」と報告した。 しかし今年5月、国の判定委員会が不正行為をした業者名の公表を検討すると知り、「補助対象外と知って混入した」と申し出たという。 記者会見した二川社長は「他県では内臓も買い上げ対象になっているとのうわさを聞き、半信半疑のまま、独断で担当部長に混入を指示した。BSEの発生で在庫を抱え、売り上げが減っていた」と説明。「間違いを償うのが私の仕事だ」と、社長にとどまる意向を示した。 今回の不祥事を受け、二川社長は自らの給料を今月から1年間半額に減らし、県食肉事業協同組合連合会理事などの役職を辞任するという。 同連合会の長谷芳文会長は「説明会で事業対象についてきちんと話をしていたのに、あきれてものが言えない。心ない行為が消費者の信頼を失わせ、まじめに取り組んでいる他の業者にも迷惑をかけている」と憤っている。 一方、三木町平木にあるフタガワフーズ本店は、詰め掛けた報道陣の対応に追われた。男性従業員は「現場の従業員は上の指示に従って肉を加工するだけ。何も分からない」と戸惑っていた。 同社は1914年創業。資本金5千万円で、従業員54人。03年2月期の年商は28億円だった。高松市と三木町で、レストラン向けの卸売店や小売店計4店を展開している。 |
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