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2003年06月18日(水) 00時00分
県の農薬基準誤記、生産者に怒りと不満(朝日新聞・)飼料用作物で一部誤使用農薬の使用基準を示した「県病害虫防除基準」で、ブロッコリーに使用が認められていない農薬を県が掲載し、一部で使用されたことが発覚、その後、さらに38カ所の農薬取締法違反の記述が見つかった問題で、県は17日朝から農家の調査や流通業者への説明に追われた。生産者からは、県への不信感とともに、「農産物全体の評判を下げる」と心配する声が上がった。38件の誤記に関し、飼料用作物の一部で使用事例があった。県はさらに実態把握を続ける。 ■確認作業続く 県内7カ所の農林事務所の担当者は17日朝から、各地の農協や農家を回って防除日誌を確認し、農薬の誤用の有無の確認作業を続けた。県によると同日夜、飼料用トウモロコシで使用が認められていない農薬が1.4ヘクタールで使われていたことが確認された。さらに「確認中」としている。一方、全農県本部も県に協力、誤用の有無を各地の農協を通じて生産者に問い合わせている。 また県は、県内外の市場やスーパーなど量販店を訪問し、謝罪と経緯の説明をした。 ■生産者に怒り 生産者からは、改めて不信の声が上がった。毎年、「基準」の冊子を買って、農薬の使用の可否を確かめている郡山市の農業、鈴木光一さん(40)は「うちでは使用例はなかったが、一体、何を信じたらいいのか」と訴える。塩川町で米や野菜を栽培する小熊広也さん(49)は「誤用がなくても農産物全体の評判を下げてしまう」という。 県内スーパーの1社は、ブロッコリー問題が発覚した翌日だけ県内産を撤去、外国産に切り替えたが、今は国産に戻した。また、ヨークベニマル(本社・郡山市)は「今の野菜は県外産が主体で撤去はなし。キュウリは県内産だが、農協で『誤用なし』と確認した」と話している。 ■背景に複雑さ 農薬は国が基本的な使用法を定めている。しかし、地域により病害虫の発生時期が違うため、県は「基準」で、より細かく使用時期などを指定。その分、内容が複雑になっている。 県は「対象作物と病害虫など10万件を超えるデータの組み合わせで、確認量は膨大」「なぜ間違ったか分からないが、確認が甘かった」などと話している。 栽培ブロッコリー 残留農薬は基準下回る ブロッコリーには使用が認められていない農薬を使用可能と県が指導していた問題で、県は17日までに、この農薬を使っていた農家7戸が栽培したブロッコリーの残留農薬を分析した結果、いずれも基準の0.5ppmを下回ったと発表した。県は「安全性が確認された」としている。 県農産物安全グループによると、調査をしたのはJAあぶくま石川管内の農家4戸、JA郡山市管内の1戸、県中と会津管内の各1戸の計7戸のブロッコリー。会津管内のブロッコリーからは0.2ppmが検出されたが、ほかはいずれも検出限界以下だった。 |
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