都議会の委員会審議、ネット中継実験へ（東京新聞）

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2003年06月17日(火) 00時00分

　都議会総務委員会は、都議会ＩＴ（情報技術）化に関する検討結果をまとめ、常任委員会の審議をインターネットで生中継することを目指して総務委員会で中継実験を行うことを盛り込んだ。十七日の議会運営委員会に提出、承認を求める。

　都議会は一九九九年にホームページ（ＨＰ）を開設し、二〇〇〇年に本会議のネット中継を始めた。都議会事務局によると、自治体の議会で常任委員会の審議をネット中継している例はないという。

　委員会中継の構想は、Ｕ字に座る委員席の中央に委員や答弁者など四方を向くカメラを設置。マイク操作に連動して自動的に発言者の映像をとらえて名前を表示、映像・音声をデータ化してインターネットで送信する。

　実験は簡易な可動カメラとマイクを使用。都民に中継はせず実験用パソコンで受信して映像状態などをチェックする。実施日は未定。経費は二時間で約八十万円。

　試算では本格実施の場合、一委員会当たり機材費など初期経費に最高で二千万円、年間の維持費に千百万円かかる。都議会の九つの常任委員会に取り入れると初年度は三億円近い支出となる上、議会運営で新たなルール作りも必要となるため、議会関係者には導入に慎重な声もあり、本格実施は不透明だ。