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2003年06月13日(金) 20時40分
[なんとかしてや!]「ヤミ金融」問題 業者のペースに乗らない /和歌山(毎日新聞)◇「支払いは完全にやめる」「電話で受け答えしない」ヤミ金融の被害者は、家族や身内に借金を隠していることが多く、このことが問題を悪化させやすいといわれます。支払いが滞れば、周囲に督促の電話がかかる不安から、返済のための借金を繰り返してしまうのです。 約20人のヤミ金融被害者の債務整理を手がけた和歌山市岡山丁の戸井洋木司法書士は、被害者の特徴を「一人で閉じこもり、業者からの電話でなすがままになってしまう」と指摘します。初めて事務所を訪れた債務者は、死人のような表情をしているといいます。 ヤミ金融への対応として戸井司法書士は、まず「支払いを完全にやめる」「電話で受け答えをしない」という2点をあげます。業者間につながりがあるため、1カ所にでも支払うと、他の業者からの督促も止まらなくなります。周囲に取り立てがいくので電話に出ないことは勧められないものの、出ても「司法書士に整理を委任したので、そっちに電話してくれ」としか答えないことを徹底させます。 相手のペースに乗らないことが肝心なのです。ほとんどの業者が1カ月もすればあきらめて電話をかけてこなくなるといいます。2万円の元金に10万円払うなど過払いになっていることも多く、不当利益返還請求で過払い金を取り戻すこともあります。 司法書士が介在してもかまわずに電話をかけ続ける業者に対しては、出資法違反もしくは脅迫罪での告訴・告発という手段があります。戸井司法書士は「警察が捜査してくれれば本人にも大きな安心感を与える。ヤミ金融は組織犯罪であり、社会問題と認識してほしい」と訴えます。 県司法書士会(073・422・0568)は01年から、年4回程度、金融トラブルに関する面談と電話の相談会を開いています。 (つづく) 【小林多美子】(毎日新聞) |