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2003年06月09日(月) 00時00分
オンライン詐欺が急増、クレジットカードがらみは減少(japan.internet.com)オンライン詐欺の脅威がますます高まっている。消費者が心配するのは当然だが、的外れの心配をしている人もいるかもしれない。Deutsche Bank (NYSE:DB) は6日、オンライン詐欺に関する調査報告書を発表。その中で同行のアナリスト Jeetil Patel 氏は、クレジットカードのセキュリティについて、大きな注目を集めがちだが、オンライン詐欺全体からみると比較的少数だと述べている。インターネット詐欺苦情処理センター (IFCC) には、2002年に7万5000件の苦情が寄せられていて、2001年に比べ50%も増えている。IFCC は、連邦捜査局 (FBI) と全米ホワイトカラー犯罪センター (NW3C) が共同運営する組織。消費者から苦情が寄せられると、適切な取り締まり機関を特定してそれを報告する。Deutsche Bank の推定では、2002年に IFCC が受けた>苦情件数は、同年のインターネット利用者人数を2倍上回っていると見られるという。 IFCC によると、2002年に寄せられた苦情で最も多かったのは、オークション詐欺と Eコマース詐欺で、苦情全体に占める割合がそれぞれ46%と31%に上昇しているという。ただし、Eコマース詐欺の大多数は、(カードがらみではなく) 金銭や商品の実際のやり取りを中心としたものだと Deutsche Bank は指摘する。IFCC への苦情の中で、消費者のクレジットカードやデビットカード情報が犯罪者の手に渡ったケースは12%に過ぎず、2001年の28%から割合は大幅に低下している。 それだけでなく、クレジットカード盗難の被害は誇張されている、と Deutsche Bank は言う。IFCC が受けた苦情を見ると、クレジットカード詐欺1件当たりの平均被害額は120ドルだが、なりすまし詐欺/小切手詐欺/信用詐欺 (取り込み詐欺) の被害額はそれ以上だ。中でも「ナイジェリアの手紙」詐欺の被害額は大きく、1件あたり平均3864ドルで首位に立っている。 消費者も状況を把握しつつあるようだ。Mastercard International が2002年にインターネットユーザー1000人を対象に実施した調査によると、回答者の61%がハッカーにクレジットカード番号を知られてしまうことへの不安を示したが、それを大幅に上回る91%が個人情報/プライバシーへの懸念を示したという。 なお、個人間のオンラインオークション詐欺の増加は、定評あるオンライン小売業者にとって朗報かもしれない。 Deutsche Bank の調査報告書は、次のように書いている。「Eコマース詐欺やオークション詐欺がネット上で横行していることから、オンラインショッピング利用者の一部が、名の知れた (そして信頼できる) 業者やブランドに向く可能性があると思われる。顧客との間にきちんとした信頼関係を築いている企業 —— たとえば Amazon.com など —— は、信頼を求める買い物客にとって安心できる買い物先の代表であり続けるだろう」 関連記事 |