プリマハム強制捜査表示義務違反容疑（東京新聞）

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2003年06月05日(木) 00時00分

　アレルギー症状を引き起こす可能性のある卵白成分を製品に使いながら表示せずに販売したとして、警視庁生活環境課などは五日、食品衛生法違反（表示義務違反）の疑いで、プリマハム（東京都品川区、貴納順二社長）本社や関連会社など数カ所を家宅捜索した。

　調べでは、プリマハムなどはアレルギー物質の成分表示が同法で義務づけられた昨年四月以後、卵白の入ったベーコンを使った「アスパラベーコン巻」について「卵白を使用した」との表示はせずに製造・販売していた疑いが持たれている。プリマハムは同製品の製造を静岡市内の食品会社に委託していた。

　アスパラベーコン巻は昨年四月から今年一月まで、全国の大手スーパー「ジャスコ」で約四十七万パックが販売された。ジャスコなどを展開するイオン（千葉市）によると、健康被害などは出ていないという。

　今年二月、イオンの内部検査で製品から卵白成分が見つかり、同社がプリマハムを同法違反の疑いで警視庁に刑事告発していた。

　この問題についてプリマハムは「イオンとの契約で、卵白成分を使用しないことになっていたが、委託先会社が原材料不足のため、二〇〇一年六月から無断で卵白入りのベーコンに切り替えていた」と説明していた。