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2003年05月30日(金) 19時05分
神栖町のヒ素汚染 環境庁が現地調査開始−−地中レーダーなど駆使 /茨城(毎日新聞)神栖町木崎で有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んだ住民が健康被害を訴えている問題で、環境省による現地調査がようやく始まった。健康被害に苦しんでいる住民たちが見守るなかで、地中レーダーや磁気センサーなど最新機器を使った作業が行われた。環境省は今後もボーリング調査などを継続し、データ解析を含めて7月末までには解明を目指すが、旧日本軍製造の毒ガスが有力視される汚染源を突き止めることができるのか——。【中田純平】◇住民見守り、井戸の周辺を この日は、地中レーダーによる調査と磁気探査の2通りが行われた。午前9時20分ごろ、環境省から委託を受けた調査会社の作業員が、環境基準の450倍の「ヒ素」が検出された井戸の周辺の測量を始めた。 続いて行われた地中レーダー調査は、地中に発射して跳ね返ってきた電磁波をアンテナで捕らえて深さ1・5メートルまでの地中の様子を探る。磁気探査はセンサーを使って、鉄など磁気を発する物質が埋まっているかどうかを確認する。 午後1時過ぎからは本格的な調査に入った。作業員が約70センチ四方の箱型アンテナを引きずって、調査区域内をくまなく調べて回った。さらに、子供の背丈ほどあるL字型をした磁気探査用センサーを使っての、データ収集が行われた。 問題の井戸は周辺の住宅を分譲した事業者によって、汚染が分かった後に埋め立てられている。調査の終盤、問題の井戸が掘り起こされて井戸水が採取された。井戸水のヒ素濃度を分析し、汚染源が移動していないかどうかを確かめるという。環境省保健業務室の松岡輝昌主査は「調査結果の分析を踏まえ、週明けにもボーリング調査を実施したい」と話した。 作業を見守っていた「ヒ素汚染による健康被害者の会」代表の青塚美幸さん(26)は、「2カ月以上待って、やっと始まったという気持ち。原因物質が分かるまで徹底的に調べ尽くしてほしい」と語った。(毎日新聞) |