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2003年05月30日(金) 19時05分
宇都宮・水道メーター損賠住民訴訟 “談合入札”で和解成立 /栃木(毎日新聞)◇落札5社、宇都宮市に100万円払う宇都宮市水道局の水道メーター入札で、「業者が談合し、同市に法外に高いものを売りつけ損害を与えた」として、市民オンブズパーソン栃木(代表・米田軍平弁護士)が、元同市水道局長、元同市水道局総務課長と指名入札業者12社を相手取り、適正価格との差額約1000万円の損害賠償を求めた住民訴訟で29日、宇都宮地裁(羽田弘裁判長)で和解が成立した。落札した5社が計100万円を同市に支払い、全12社がパーソン側弁護人に各9000円を支払うという内容。パーソン側は入札責任者だった元水道局長ら2人への請求は取り下げた。 訴えによると、96年8月30日と翌月27日に宇都宮市水道局が行った水道メーターの指名競争入札で12社が談合し、1個当たり8180〜8230円の予定価格を設定して本命業者が落札したことで同市に損害を与えた。しかし、東京都発注の水道メーター談合事件以後、97年8月の落札価格は3180円、同年10月には2900円まで急落しており、原告は「少なくとも1個3180円で売ることが可能だった」として、この差額分を市の損害と主張していた。また、元水道局長ら2人について「注意義務を尽くさず、漫然と入札を実施した」と指摘していた。 記者会見した米田代表は「和解条項の中で、『業者の談合』は入らなかったが、談合が前提にある解決で、成果があった。今後、適正価格を保つには市民やオンブズマンの監視が必要だ」と話した。 落札した5社の一つ、金門製作所総務部は「原告は不法行為を立証出来ておらず、訴訟は長期にわたっていた。早期終結を図るため和解に応じた」とコメントした。 また、宇都宮市水道局は「裁判では原告でも被告でもなく、当事者間で和解となったため、コメントは差し控えたい」と述べた。【小出洋平、仙石恭】(毎日新聞) |