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2003年05月27日(火) 03時01分

節電詐欺:高額節電器で被害数百億円 東京の販売会社倒産毎日新聞


 「電気代が3割以上安くなる」をうたいながら実際には効果のほとんどない高額節電器が全国の小規模事業者を中心に数万人に販売され、被害総額は数百億円に上る可能性のあることが26日、分かった。販売会社の「アイディック」(東京都)は今年1月、約20億円の負債を抱えて事実上倒産。北海道、宮城、富山、栃木、福岡、宮崎の6道県で弁護団が結成され、集団提訴や詐欺容疑での刑事告訴などの準備を進めている。

 関係資料によると、アイディックは92年に設立され、97年ごろから節電器(商品名「省電王」)の販売で急成長。98年以降の年間売り上げは約50億円に上った。

 「節電器詐欺被害者の会」(札幌市)などによると、同社は、資源エネルギー庁が進めるESCO(省エネルギー・サービス事業)推進業者を名乗り、「毎月4〜3割の電気代が浮く」と説明しながら1器100万〜20万円で販売。実際は効果がほとんどないうえ、被害者のほとんどがローンを組み、利息を含めた平均被害額は約70万円。今も信販会社へのローン支払いに苦しんでいるケースもあるという。事業者間契約のため消費者契約法の「クーリングオフ」や割賦販売法の「抗弁権」は適用されず、消費者の相談窓口で相談を拒否された例もあった。

 ESCOを推進する約120企業で構成する「ESCO推進協議会」(東京都)は、「約2年前にアイディックから入会申請があったが、審査で落ちた。こちらも誤解を受け、迷惑だ」と、ホームページ上でも注意を呼びかけている。

 「被害者の会」代表で行政書士の堀内まさみさんは「被害者は不況で経営が厳しいところばかり。個別に裁判を起こすと訴訟費用が高くつくため、泣き寝入りしているケースがかなりいるはず」と話す。問い合わせは、堀内まさみ事務所(011・756・2713)。 【栗田慎一】

[毎日新聞5月27日] ( 2003-05-27-03:01 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030527k0000m040141000c.html

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