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2003年05月20日(火) 10時21分
MSのUNIXライセンス取得、目的は「FUD」?(ZDNet)MicrosoftがSCO GroupからUNIXのライセンス供与を受けたことについて、アナリストはこれを、SCOの知的財産権の主張を補強する動きととらえると共に、Microsoftによる対Linux戦略の強化と見なしている。Microsoft関係者によると、SCOとのライセンス契約により、同社のソフトはSCOの権利を守りながらUNIXソフトとの互換性を保証される。 業界観測筋は、Microsoftの動きに促される形で他社もSCOとの契約に踏み切る可能性があると見ているが、中には、これはMicrosoftのPR戦略の1つにすぎないとの見方もある。 「今回の発表には実際、2つの目的がある。第1は、Microsoftが一時的にせよライバルのLinux各社から、モラルの高さという意味での評価を奪取できること。第2に、(SCOから訴えられている)IBMに対する当てつけだ」とRedMonkのアナリストStephen O'Grady氏は指摘する。 Microsoftは、今回の契約はSCOの要請に従っただけだとしている。 Illuminataのアナリスト、Gordon Haff氏は、このライセンス契約によって「MicrosoftはLinuxについてのFUD(恐怖、不安、疑念)を喚起できる」と指摘。だが「Microsoftにとっては守りの動きであり、販売/マーケティングの部隊がこれを利用するといった動きではない」としている。 Debian版Linuxの開発に携わったオープンソース提唱者、Bruce Perens氏も、このライセンス契約はアンチLinuxの姿勢を取り、LinuxについてのFUDを喚起させたがっているMicrosoftにとって好都合なものだと指摘している。 IBMは5月19日、Microsoftのライセンス契約が同社のスタンスに影響を及ぼすことはないとコメントした。「当社はライセンスに準拠している。法廷で出る結論を見守る」と同社広報担当のTrink Guarino氏。 だがアナリストは、IBMやほかのLinux支持企業が状況の混乱を避けるため、SCOとの契約など、法廷以外の選択肢に目を向ける可能性も高いと見ている。(ZDNet) |