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2003年05月17日(土) 20時34分

悪質商法110番 「金融業者の取り立て」相談が急増 摘発に全力−−県警 /広島毎日新聞

◇昨年上回るハイペース
 「業者から黒塗りのお悔やみ電報が来た」「突然、すしが配達される嫌がらせを受けた」。不況を背景にした金融業者の取り立てなどが増え、県警の「悪質商法110番」への相談件数が01年から急増傾向を示し、昨年は2244件と前年比約1・8倍に達していたことが16日、県警生活環境課のとりまとめで判明した。今年も先月末までの4カ月間で1026件と、昨年を上回るハイペースで、同課は徹底的な取り締まり方針を固めている。 【遠藤孝康】
 県警は79年7月に専用電話「悪質商法110番」(082・221・4194)を設置。相談件数は00年の700件から、01年は1262件に増え、昨年は2244件にもなった。
 特に増えているのは、「ヤミ金融業者」からの取り立ての相談。01年の190件から、昨年は1284件に。最近は、多重債務者のリストを悪用し、勝手に口座へ金を振り込み、返済の取り立てを行う業者もいるという。
 昨年以降、同課はヤミ金融業者の摘発に力を入れている。昨年9〜10月の相談を端緒に、14日には東京都のヤミ金融業者の店長(23)を出資法違反容疑で逮捕。暴力団のような口調で、昼夜を問わず電話をかけ、取り立てを行っていたという。業者の口座には、融資の返済金と見られる振込金が5億円以上もあった。
 別のヤミ金融業者の摘発をきっかけに始まった捜査の過程では、業者を背後で操る暴力団組織の存在が明らかになった。県警は昨年11月から、警視庁と合同捜査本部を設置し、摘発に力を入れている。「広島の警察は金融犯罪に厳しい」といううわさは他府県の被害者の間にも広がり、最近は和歌山や奈良など県外からの相談も多いという。
 同課は「クレジットカードなので簡単に金を借りられ、借金の抵抗感をなくしてしまったことも、ヤミ金融業者の暗躍の背景にある」と分析している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030517-00000001-mai-l34

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