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2003年04月28日(月) 16時20分
「携帯番号を変えずに加入会社変更」方式で業界地図が激変か(WIRED)本記事は「モバイルとワイヤレス」特集として再編集されたものです。初出は2003年3月10日です。証券会社 http://www.ml.com/ 米メリルリンチ社の最近の報告書によると、携帯電話番号を変えることなく加入会社を変えられるようにする計画が実施された場合、業界大手の http://www.attws.com/ 米AT&Tワイヤレス・サービス社と http://www.cingular.com/ 米シンギュラー・ワイヤレス社が打撃を受ける可能性が高いという。 一方、業界のこのような動きは、米国最大手の携帯電話サービス会社 http://www.verizonwireless.com/ ベライゾン・ワイヤレス社や新興の http://www.t-mobile.com/ TモバイルUSA社にとって有利にはたらくかもしれないと報告書は述べている。 ベライゾン社とTモバイル社はすでに、 http://www.fcc.gov/ 米連邦通信委員会(FCC)に対し、競合他社の加入者が契約を自社に変更した際に同じ電話番号の継続使用を可能にするよう求める要望を提出している。 報告書の中で、アナリストたちは次のように述べている。「米国の携帯電話事業者は一様に、『ワイヤレス・ローカル・ナンバー・ポータビリティー』(WNP)と呼ばれるこの計画におおむね反対を表明していたのに、ベライゾン・ワイヤレス社とTモバイルUSA社が最初に戦列を乱したことは興味深い。われわれの視点から見ると、両社の動きは理にかなっている」 ベライゾン社は、「サッカー・ママ」[郊外に住み、子どもにサッカーをさせているような中流家庭の主婦]に代表されるような、家族の安全のために携帯電話に関心を持つ消費者の獲得に成功している。もしユーザーが従来の電話番号のままで加入会社を変更できるようになったら、ベライゾン社はAT&Tワイヤレス社がつかんでいる企業顧客の一部を奪えるかもしれないと、アナリストたちは述べる。ドイツを本拠とするTモバイル社に関しては、米国では比較的小規模な新興企業であるため、方針の変更によって失うものは何もない。 メリルリンチ社の3名のアナリスト——リンダ・マッチュラー氏、デビッド・ジャナゾ氏、ウェンディー・リウ氏——が執筆したこの報告書は、AT&Tワイヤレス社とシンギュラー社はいずれも携帯電話ネットワークを再構築している最中であり、この移行期に顧客を失うかもしれないと指摘している。両社は米国で大きな市場シェア——シンギュラー社が2位、AT&Tワイヤレス社が3位——を誇っており、損失は甚大になるかもしれないとアナリストたちは述べている。とりわけAT&T社は企業顧客を多数抱え、優良な基盤を築いている。 「われわれは独自の査定に基づき、AT&Tワイヤレス社とシンギュラー社の2社が最も危険な状態にあると概観している」と報告書は締めくくった。 FCCは携帯電話業界に対し、利用者が現在の電話番号を変えずに加入事業者を変更できる態勢を今年11月24日までに整えるよう命じている。しかし、業界はこの方針に激しく抵抗し、これを実施すると事業者のコストが最大で年間5億ドルも増加すると主張している。 AT&T社は現在、FCCに対しWNPの範囲を拡大するようロビー活動を行なっている。従来の固定電話会社の加入者で、その電話番号のままで携帯電話を利用したいと望む人にも、WNPを適用するよう求めているのだ。 業界団体の http://www.wow-com.com/ 米国セルラー通信・インターネット協会(CTIA)とベライゾン社は、WNPの妥当性について米連邦控訴裁判所に提訴した。メリルリンチ社の報告書は、この訴訟の結果については予測していないものの、裁定が夏までに下され、11月24日までには「人口の多い100都市圏」でWNPが実施されると見ている。 ベライゾン社はこの提訴に加わっているが、Tモバイル社とともに、FCCに対し「善意の要請」を行ない、競合他社の電話番号を自社に移せるよう求めているとメリルリンチ社は述べた。 [日本語版:中沢 滋/高森郁哉] 日本語版関連記事 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20021105102.html AT&Tワイヤレスの『GPRS』サービスが苦戦 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20021008303.html TモバイルUSA、海外でも使える携帯電話カード発売 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20021007107.html ウォールストリート・ジャーナル、携帯電話部門でベライゾンに最高の評価 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20020621102.html メリルリンチ、米国の携帯電話株を「売り」と評価 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20020125103.html ベライゾンが米国初の3G携帯サービスを開始か WIRED NEWSのメール購読申込みは http://www.hotwired.co.jp/reception/index.html こちらへ (WIRED) |