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2003年04月26日(土) 16時11分

地下店が勝手に携帯中継→地上で通話障害…近畿読売新聞

 大阪・キタ新地やミナミ、京都・祇園などの繁華街で携帯電話がつながりにくくなるトラブルが頻発、近畿総合通信局が調べたところ、地下の飲食店やビル所有者が店内での携帯電話を「通話可能」にするため取り付けた電波の中継装置が原因だったことが、26日わかった。

 こうした中継装置の設置は携帯電話会社にしか認められていないが、店側は「ケータイが使えないと客離れを招き、死活問題」などとして、市販の格安の装置を取り付けていた。同通信局はこれまでに約50か所で中継装置を確認、電波法違反にあたるとして撤去するよう警告した。

 同通信局によると、キタ新地や祇園などで携帯電話を利用した人から携帯電話会社に「つながりにくい」という苦情が相次ぎ、昨秋以降、各社が同通信局に届け出た。同通信局が現地に測定器を持ち込み、妨害電波の発信源を調査。

 その結果、各社の基地局と交信する電波を、地下などの店に届きやすくするため、店内に中継装置の本体を置き、ビルの屋上などにアンテナを設置しているのが次々と見つかった。いずれも、強力な電波を発信しており、これが周辺の地上で携帯電話の通話を邪魔していた。

 こうした強い電波を出す中継装置は無線局の開設にあたり、携帯電話会社にしか認められていない。

 大規模な地下街や地下鉄の駅構内では携帯電話を通じやすくするため、各社が共同でアンテナを設置しているが、個別のビルの地下店舗や電波が通りにくい奥まったビルでは、つながりにくく、店やビルのオーナーらは頭を悩ましているのが実情。携帯電話会社に申し込むと電波障害を起こさないよう工夫された中継装置を正規に設置できるが、NTTドコモ関西によると、費用は工事費込みで約250万円かかり、「最近では1件申し込みがあっただけ」という。

 こうした状況のもと、通信機器メーカーや販売業者が中継装置を数十万円程度で販売している。同通信局から警告を受けた店舗などは「店内が『圏外』だと商売にならんし、正規につけると高くつくので市販のものを取り付けた」などと説明。「当店は地下でも携帯電話が利用できます」とPRしていた店もあった。

 同通信局は、電波障害の発生状況からキタ新地だけで違法な中継装置はまだ数百か所で使われているとみて調査を続けるとともに、業者側にも装置の製造や販売の中止を要請。また、ホームページなどで販売されている中継装置の名称などを明記し、違法であることを説明したうえで、取り付けないことや、すでに設置している場合は速やかな撤去を呼びかけている。

 同通信局の要請に、中継装置メーカーは「ニーズがあるから作っている」などと答えるところもあるという。あるメーカーは取材に対し、「ちょっと電波法に触れるので、改良中だ」などとしている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030426-00000005-yom-soci

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