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2003年03月07日(金) 03時01分

カルテ改ざん:帝王切開で死産の夫婦 医師処分申し立てへ 毎日新聞


 産婦人科医院で出産時の医療事故に遭ったうえ、カルテを改ざんされた東京都内の被害者が、厚生労働省の医道審議会に近く医師の行政処分を求める申し立てをする。昨年末に医道審がカルテ改ざんを処分対象に加えたため、こうした動きが広がりつつある。しかしカルテのあり方を議論している厚労省の検討部会では改ざん防止の議論はなく、被害者は「不正を防ぐ制度作りを急いでほしい」と訴え、検討部会に7日、改ざん防止策を議論するよう申し入れる。

 申し立てをするのは東京都西東京市の会社員(35)と妻(37)。夫婦が東京地裁に提訴した民事裁判の判決によると、妻は98年8月、出産予定日の直前に自宅で大量出血し、練馬区の産婦人科医院で診察を受けた。重篤な症状が疑われたのに担当医(59)が危険を軽視して帝王切開が遅れ、死産になった。

 担当医は、夫が言い出すまで帝王切開に踏み切らなかったが、カルテには「胎児の安全性を考え、自分がC/S(帝王切開)を(夫に)勧めた」と虚偽の事実を記載した。判決は「過失を隠ぺいするため、医師の基本的な倫理に反し、悲嘆に暮れる両親を侮った」と非難し、慰謝料など3200万円の支払いを命じた。 【江刺正嘉】

[毎日新聞3月7日] ( 2003-03-07-03:01 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030307k0000m040149000c.html

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