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2003年03月07日(金) 11時46分

個人情報保護法:修正案を閣議決定 作家などの表現活動に配慮毎日新聞


 政府は7日午前の閣議で、新たな個人情報保護関連5法案を決定した。昨秋の臨時国会で廃案となったものを修正した。メディア規制との批判が強かった「利用目的の制限」など基本5原則を削除して「基本理念」を定めるにとどめ、報道機関や作家の表現活動に配慮した。また、情報を扱う行政機関職員らの職権乱用による個人情報収集などに罰則を設けた。与党は有事関連法案とともに最重要法案と位置付けており、今国会での成立を図る構えだ。 

 民間事業者が対象の個人情報保護法案は、報道機関を対象に含めた旧法案の基本原則をなくし、「(個人情報の)適正な取り扱い」を求める基本理念だけに簡素化した。法律の義務規定の適用除外にフリージャーナリストや作家などの著述業を新たに加え、表現の自由に配慮した。

 ただ、個人情報を取り扱う事業者に勧告や命令を出す主務大臣制度は残した。報道機関等への情報提供者に対し「権限を行使しない」との制約を設けたが、報道を「不特定多数の者に客観的事実を事実として知らせること」と定義し、報道か否かを主務大臣が判断する道を残した。

 一方、行政機関を対象にした行政機関個人情報保護法案は、職員らが正当な理由なしに個人情報を第三者に提供した場合には「2年以下の懲役または100万円以下の罰金」を科す、と規定。職権を乱用し、個人情報を収集した場合にも「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」との罰則を設けた。旧法案では、職員を対象にした罰則規定はなかったが、昨年5月の防衛庁リスト作成問題の発覚を契機にこれを見直した。民間対象の個人情報保護法案で、義務規定違反を犯し主務大臣の勧告などに従わない業者を対象にした罰則(6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金など)よりも厳しくした。

 与党は特別委員会を設置して審議を進め、単独採決も辞さない構えだが、野党4党は、衆院内閣委員会での審議を主張。主務大臣制度に代わって第三者機関の設置を要求し、対案の共同提案を目指している。

 個人情報保護法案は、国民を番号で一元管理する住民基本台帳ネットワークシステムが今年8月本格稼動するのに対応して作られた。 【中澤雄大】

[毎日新聞3月7日] ( 2003-03-07-11:46 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20030307k0000e010028001c.html

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