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2003年03月03日(月) 22時39分
「ケイビー」元会長ら3人逮捕 粉飾決算容疑家宅捜索のため冷凍食品会社「ケイビー」などが入居していたビルへ入る東京地検の係官=3日午後1時すぎ、東京都豊島区南大塚(産経新聞)居酒屋チェーン「北の家族」を一時傘下に収めた冷凍食品会社「ケイビー」(東京)が4年間で計約400億円の売り上げを水増しし決算を粉飾していたとして、東京地検特捜部は3日、証券取引法違反の疑いで元会長の長谷川浩容疑者(61)ら3人を逮捕、関係先を家宅捜索した。長谷川容疑者らはこの4年間に総額約3億8000万円を株主に配当しており、特捜部は実際は大幅な赤字で原資がないのに不正に配当を続けた疑いがあるとみて、証券取引等監視委員会と連携して商法違反(違法配当)の疑いでも捜査を進めるとみられる。 長谷川容疑者らは「店頭上場の審査のため1992年から粉飾を始め、上場後も株価の維持や資金調達のために続けた」と逮捕容疑を認めているという。 ほかに逮捕されたのは、ケイビー元専務で北の家族元社長塚本正則(50)とケイビー元専務境文生(52)の両容疑者。 調べによると、長谷川容疑者らはケイビーの98年3月期から4決算期に、架空取引でそれぞれ売り上げを74億−117億円水増しして総額約400億円の粉飾を行い、虚偽の有価証券報告書を関東財務局に提出した疑い。 この結果、ケイビーは表面上、各決算期で1億−11億円の経常利益を計上したが、実際には13億−27億円の赤字だった。 長谷川容疑者らは、食品会社に冷凍食品などを販売する際、売買に卸売業者を介在させる業界の商慣行「帳合取引」を悪用。信用力のある複数の卸売業者に手数料を支払った上、取引があったように装って売り上げを水増しし架空の売掛金を計上するなどしていた。 ケイビーは66年設立。96年8月に店頭上場し翌年、北の家族を買収した。昨年1月、東京地裁に民事再生法の適用を申請したが、再生計画が頓挫し、5月に破産宣告を受けた。北の家族は別に経営再建中で営業を続けている。
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