悪のニュース記事悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。 また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。 |
2003年03月02日(日) 14時13分
「刑務所製品」偽りあり、法務省が48品回収指示(朝日新聞)刑務所製品は誇大広告—。受刑者による手作り部分がほとんどないのに、袋詰めをしただけの豆類や中敷きをはった程度の婦人靴を「刑務作業製品」として全国の展示即売会で売っていたことが分かった。法務省は不適切だと認め、刑務所内での加工度が特に低い48種類の製品の回収を指示した。 回収を求められたのは、事業を運営する同省所管の公益法人「矯正協会」(会長・北島敬介前検事総長)。 近年、刑務作業製品は「安くて丈夫」といわれていた。だが、00年に外部から「輸入家具にニスを塗っただけで、刑務作業製品と称して売っている」と指摘があり、その後公正取引委員会から「不当表示の疑いがある」と注意も受けたため、法務省と矯正協会が調査に乗り出していた。 その過程で、多数の問題商品が発覚。福井刑務所製の婦人靴は、カタログに「外注工程があります」と小さな断り書きがあるものの、所内での作業は中敷き接着と箱詰めだけ。帯広刑務所製の小豆、大豆など八つの豆製品は、外部から買ったものを選別、袋詰めしただけだった。 27日の衆院予算委員会で保坂展人委員(社民)が「小豆を買う人は刑務所の農園で栽培されたものだと思う。詐欺じゃないか」と質問。法務省の中井憲治矯正局長は「指摘はもっともで、消費者に誤解を与えかねない」と平謝りだった。 ほかにも、ひも通し程度の「友禅染きんちゃく」、鼻緒付けなどをしただけの「桐(きり)げた」、仕上げと金具付けだけの「総桐間タンス」(75万6000円)などの不当表示商品が発覚した。 矯正協会は「技術が必要な作業をできない受刑者もいる」と理由にならない釈明をしている。 ◇ ■回収する「刑務作業製品」(一部)■ 刑務所 製品名 実際の作業 帯広 十勝の豆 小豆 選別、袋詰め 宮城 総桐(きり)間タンス 仕上げ、金具付け 甲府 センターテーブル 組み立て、箱詰め 静岡 桐げた 鼻緒付け、箱詰め 福井 婦人靴 中敷きの接着、箱詰め 滋賀 友禅染きんちゃく ひも通し、袋詰め 岡山 黒檀(こくたん)の座敷机 研磨、漆塗り (14:02) |