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2003年03月01日(土) 13時39分
たばこ広告「原則禁止」 WHO会議、規制条約を承認 (朝日新聞)保健分野で初の多国間条約となる「たばこ規制枠組み条約」が1日未明(日本時間同日午前)、世界保健機関(WHO)の策定会議で承認された。喫煙に関連した死者が世界で年490万人に達する危機的な状況を打開するため、広告の原則禁止や重課税化の方向性など、消費削減を目指す規制の枠組みを示している。包装の表裏面の30%以上を健康警告表示にあてることも盛り込まれた。 たばこの広告や販売促進、催しのスポンサー行為については、それらの「包括的禁止」が、条約の目的である消費削減をもたらすとし、禁止原則を打ち出した上で、各国は禁止措置を取るか、憲法上の規定からそれができない場合は、次善の策として、広告などの規制を強化するか、の選択が出来るとした。 「マイルド」や「ライト」といった表現が問題となった「包装・ラベリング」の条項では、こうした表現は規制できることになったものの、「国内法に従って(規制する)」などの留保が付き、禁止までは踏み込まない内容となった。日本たばこ産業(JT)の主力商品「マイルドセブン」を抱える日本などに配慮した決着となった。 たばこ自販機については、「未成年者がたばこを入手できないようにする」措置を講じる、との表現に落ち着いた。 課税については、重課税、高価格政策を取ることが、消費を削減する上で有効だとし、そうした政策を検討するよう求めている。 条約は難航の末まとまったが、米国代表が、条約の一部を留保する権利を認めない条項や、健康警告表示条項について「受け入れられない」と表明、同条約が採択される5月のWHO総会までに、修正することを求めた。要求が通らない場合は、条約不参加もあり得ることを示唆したものといえる。また、広告の禁止・規制条項に不満を示したドイツも、同条項への承認を「留保する」と述べた。外交筋によると、米国政府は同条約への参加を望んでおり、今後WHOとの間で調整が進められることになる。 同条約は、WHOの呼びかけで、99年から準備作業が、翌年には策定交渉が始まった。WHOは、このまま規制措置が取られなければ、2030年の死者は少なくとも1千万人に達すると推定している。(13:07) |