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2003年02月20日(木) 08時24分
宮城・カキ仲買組合 役員13人全員が辞任(河北新報)カキ仲買業者でつくる「宮城県かき出荷協同組合連合会」(石巻市)の13人の役員全員が任期(2年)途中で辞任していたことが19日、分かった。年末年始の生産態勢をめぐり、末永勘二前理事長らの対応に批判が噴出し、責任を取った形だが、韓国産カキの宮城産への偽装問題も辞任の背景に指摘されている。仲買業界は偽装問題の当事者だけに、理事長には業界再生に向けたリーダーシップが求められているが、「誰もやりたがらない」との声が多く、後任人事が宙に浮く可能性もある。役員辞任の引き金になったのは、昨年12月末から1月初めの生産態勢をめぐるあつれき。組合は年末年始の生産量が需要に追いつかず、出荷量を確保できないとして、昨年12月19日、年末年始の生産を一定期間中止するよう宮城県漁協組合連合会に要請した。 県漁連は生産の全休日は大みそかと元日の2日間だけ、とする当初の方針を変えない代わりに増産を約束した。ところが、組合側が見込んだ2倍以上のカキが生産され、今度は各業者が増産分の販売に四苦八苦したという経緯がある。 辞任した役員の1人は「同業者に迷惑を掛けたので責任を取るしかない」と理由を説明。「偽装問題で組合がぎくしゃくし、嫌気が差した」とも明かす。 県の調査で組合加盟の31業者のうち16業者の偽装が判明して以降、16業者の取引先が“草刈り場”に。激しい勢力争いが展開され、業者同士の反目が強まった。さらに石巻市の大手業者が先月、県の立ち入り検査を拒否したなどとして景品表示法違反容疑で石巻署に告発されたことも追い打ちを掛け、役員人事に飛び火したという。 業者の間には「偽装問題で批判を浴び、苦しいときこそ業界はまとまるべきだ。内輪もめしている場合ではない」(石巻市の業者)と冷静な対応を求める意見もあるが、有力業者の多くは偽装問題で「クロ業者」とされたため、「理事長のなり手がいない」との声も多い。 組合では昨年7月、偽装問題の責任を取り、当時の理事長も任期半ばで辞任している。 [河北新報 2003年02月20日](河北新報) |