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2003年02月14日(金) 12時11分
元病院医師に有罪判決 和歌山県立医大カルテ公開事件（朝日新聞）和歌山県立医大付属病院で作成した診療記録（カルテ）の内容の一部がインターネットのホームページ（ＨＰ）で公開されるなどした事件で、名誉棄損と窃盗、有印私文書偽造・同行使の罪に問われた同県川辺町鐘巻、元同病院医師小野知美被告（４２）に対し、和歌山地裁は１４日、懲役２年執行猶予３年（求刑懲役２年）の判決を言い渡した。弁護側は控訴する方針。判決によると、小野被告は９８年１２月ごろから９９年４月ごろにかけて、偽名でインターネット接続業者と契約し、ＨＰを開設。同病院で９４年に起きた看護師が乳児の静脈にミルクを誤注入した事故について、同医大教授が看護記録を改ざんするよう看護師に指示したなどとするうその情報を９９年６月から９月にかけて掲載し、教授の名誉を傷つけた。このＨＰには被害乳児のカルテなども掲載されていた。 また、９８年４月から９９年５月の間に、同病院から入院患者約１７００人分のカルテを記録していた光ディスク１３枚を盗んだ。 弁護側は「医療事故隠しについて広く知らせ、責任を明確にするという公益を図るのが目的。ＨＰの内容は真実で、偽名で接続業者に契約申し込みをしたことも、正当な行為の手段で違法性が阻却される」と無罪を主張。窃盗についても「盗まれた物を被告人が持っていただけだ」と無罪を求めていた。 (10:51) |