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2003年02月01日(土) 03時15分

多重債務者の救済装う電話・DM、“2次被害”続出読売新聞

 「保証料を払えば融資する」などと言い、借金返済に追われる多重債務者から金をだまし取る悪質な手口が横行している。「借金を帳消しにできる」と持ちかけ、新たに借金させるヤミ金融業者もおり、金策にあえぐ自営業者らに追い打ちをかける例もある。被害者救済団体などは「電話やダイレクトメール(DM)を使って甘い言葉で誘う団体や業者は一切、信用しないでほしい」と“2次被害”の防止を呼びかけている。

 昨年11月、松山市内の自営業者(38)のもとに、「300万円まで低利で融資します」というDMが届いた。差出人は名前に「信用」「協会」などの文字が入る東京・赤坂の団体で、公的機関のように見えた。自営業者は設備投資が裏目に出て、国民生活金融公庫や消費者金融などから計約3000万円の借金を抱えていた。

 高金利での借金分を借り換えるため電話すると、保証料11万4000円を振り込むように指示された。しかし、送金後まもなくDMに掲載されていたフリーダイヤルの電話番号は不通になった。DMに記載のある住所は、郵便物を代行して受け取る会社のものだった。

 同じ時期、東京・銀座にある「サラ金対策」「協同組合」などの文字が入った名称の団体からも全国の多重債務者にDMが送られていた。保証料の振込先は2団体とも、都内の都市銀行支店に開設された同一名義の個人口座だった。

 約70の被害者救済団体で作る「全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会」(本多良男事務局長)によると、この二つの団体による被害は愛知、福岡、茨城などでも報告され、1人当たりの被害金額は4万円から12万円で、静岡県では計13万5700円をだまし取られた親子もいた。

 埼玉県の自営業者(43)は昨年10月、貸金業者からかかってきた電話に驚いた。「うちから借りて遅れずに返済し、信用をつければ、登録された信用情報を操作して借金を帳消しにできる」

 ヤミ金融から100万円を超す借金を抱えていた。「完済後に方法を教える」と言われて4万円を借り、1か月半かかって金利を含め16万円を返済した。その後、東京・新宿区内の業者の事務所を訪れると、「ここに行ってもらいたい」とパンフレットを渡された。

 それは業者とは全く無関係なボランティアの被害者救済団体のパンフレットで、男性は初めてヤミ金融にだまされていたことに気がついた。業者は消費者金融の業界団体に似せた名称でもDMを出していた。

 多重債務者にかかる電話や勧誘のDMには、被害者救済団体やNPO(非営利組織)を名乗る団体が、債務整理や消費者相談をうたうものもある。実際には、高額の費用を要求する「提携弁護士」の紹介を目的にしているケースもあり、埼玉県桶川市の救済団体「夜明けの会」では「本当の救済団体は電話やDMでの勧誘は一切していない。甘い誘いは無視するのが最大の自衛策」と警鐘を鳴らしている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030201-00000401-yom-soci

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