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2003年01月21日(火) 14時41分

身内を優待?都が職員OB100人に無料パス交付読売新聞

 東京都交通局が1998年度以降、職員OBだけを都営地下鉄などの交通モニターに委嘱し、無料パスを交付していることが分かった。毎年100人前後に交付しているが、モニターとしての実績はほとんどなかった。行政の行う各種のモニター制度は通常、外部の民間人に委嘱することが多く、後藤雄一都議は「実態は身内への優待券に過ぎず、無料パスは返還するべきだ」として、近く都に監査請求を行うことにしている。

 同局では従来、退職者全員に、勤続年数に応じ、都営地下鉄、都バス、都電を利用できる無料パスを発行していたが、横浜市など他の自治体で同様の優遇措置が問題になったことを機に廃止し、98年4月から、交通モニター制度(1年交代)を新たに導入した。

 ところが、同局の内規では、モニター対象者を「局を定年退職か勧奨退職した者」と限定したうえで、原則として月1回、サービスなどの改善すべき内容について報告を求めることにした。同局の退職者は毎年500人程度で、2割程度に無料パスを交付している。

 昨年度のモニターに登録されたのは都庁OB104人で、報告書の回収率は2割にも満たなかった。

 都交通局は「私用で乗った時に気が付いたことを報告してもらうという趣旨だが、疑問を持たれるようであれば、制度の見直しも検討したい」と話している。

 同局では、これとは別に、約8000人の職員(出向者を含む)にも、業務用の無料パスを配布している。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030121-00000106-yom-soci

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