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2003年01月16日(木) 19時40分
幼児のうちから消費者の目 教育用の貸し出し絵本、県消費生活協会が制作 /岐阜(毎日新聞)◇「カナカナ森ものがたり」−−親子で金銭感覚考える県消費生活協会はこのほど、幼児の消費者教育用の貸し出し絵本「カナカナ森ものがたり」を制作した。若者らの消費者被害が増えていることから、幼児のうちから消費者としての目を養ってもらおうという狙い。絵本の制作を担当した同協会の山田美智枝主事は「絵本を通じて、お金に対する感覚を親子で考える機会になればうれしい」と話している。【折川朋子】 内容は、小熊のミミちゃんが、アコーディオンの美しさにひかれ、よく考えないで買ってしまった経験から、「かしこいお買い物とは何?」と考え、仲間とトラブルを解決していくストーリー。 4、5歳の幼児への読み聞かせ用として、縦60センチ、横48センチの大判(蛇腹とじ12ページ)とし、県内在住のコピーライターの羽渕千恵さんとイラストレーターの谷口土史子さんが、シナリオとイラストを担当した。クーリングオフ(一定期間内の消費契約解除)などの消費者保護の制度や権利について、理解してもらえるように工夫した。 同協会では、成人に対する消費者教育のほか、若者の悪徳商法による被害を防止しようと、97年から高校生に副読本を配布し、家庭科や社会科の授業などに活用してもらっている。しかし、最近は携帯電話の契約などで若者の消費トラブルが増加しており、同協会への相談件数も増えている。 「小学生が携帯電話を持ったり、高額なお年玉やお小遣いを手にしている。目の前の物を何でも欲しがるのではなく、『なぜ欲しいのか』を考えさせる。こうした教育が家庭の中で行われなくなってきたことが、最近の若者の契約に対する甘さにもつながっているのではないか」と山田主事は話す。 絵本の制作には約1年かけ、昨年11月に完成。同12月中旬には岐阜市琴塚の長森幼稚園の園児らに読んで聞かせたが、反応は上々。足利静子園長は「主人公と一緒に困ったり、ほっとしたり、園児たちが子供なりにきちんと受け止めている様子がよく分かった。消費者教育というだけではなく、『失敗しても、やり直せる』というような心もはぐくんでくれそう」と喜んでいる。 絵本の貸し出しは原則7日以内。送料のみ自己負担。縮小版2000部を県内の全公立・私立保育園と幼稚園に3月末をめどに配布する予定。貸し出しの申し込みは同協会(058・265・2574)。(毎日新聞) |