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2003年01月15日(水) 20時19分

[438人のヒマリオン]県弁護士会の活動 消費者保護委員会 /兵庫毎日新聞

 キャッチセールスに資格商法、ヤミ金融……。あの手この手で次々と手口が編み出される悪質商法。長引く不況で、消費者が陥りやすい危険な商法はちまたにあふれ、被害数も増加の一途。82年に設置された消費者保護委員会は、消費者保護の立場から、被害の防止や救済の活動を進めてきた。阪神大震災の際も、火災保険の地震免責の問題点を指摘。民事裁判での原告被告双方の弁護士費用を敗訴した側に一括負担させる「敗訴者負担制度」にも、消費者保護の精神に逆行すると主張するなど、広く消費者問題に取り組んでいる。「被害が起きてからでは、回復は難しい。ちょっとでもおかしいと思えば、早めに相談を」と呼びかける同委員長の鈴木尉久(やすひさ)弁護士(39)に話を聞いた。 【藤田文亮】
——どんな委員会?
 現行制度の研究・提言と被害救済などが主な柱。消費者問題とは、消費者にかかわる全問題。悪質商法だけでなく、裁判の敗訴者負担や個人破産、介護サービス、環境公害問題など分野も多岐。若い弁護士の関心も高く、現在48人が委員会に所属している。新しい手口に応じた法律や制度の改正も多く、勉強会を重ねている。
 県弁護士会の「サラ金・クレジット被害者救済センター」とも所属弁護士の多くが重なり、共同して問題に対処する。実際に被害の情報が多くあれば、無料相談の機会などを設けて被害者の声を聴き、業者との交渉や集団訴訟なども行う。
——過去の研究や提言にはどんなものが?
 海外パック旅行のトラブルなどに対処する国内初の解説書「旅行トラブルQ&A」を94年に発刊。標準旅行業約款改正(95年)に影響を与えた。阪神大震災で明らかになった地震免責の問題点については96、98年の2度提言し、条項の書面や説明の在り方などについて消費者の立場から指摘。有料老人ホームの入所契約などを巡る問題点についても98年に調査結果をまとめた。
——現在はどんな問題を?
 今年度は(1)個人破産(2)消費者行政(3)消費者保護法研究(4)介護サービス、の4部会で問題に取り組んでいる。
 「個人破産」部会で扱うのは、債務整理や自己破産、個人再生など、サラクレ問題全般。業者対応のほか、債務処理を迅速に進め、依頼者が一刻も早く通常の生活に戻れるよう裁判所とも協議する。
 消費者被害は、行政の相談窓口に持ち込まれて明らかになることも多く、県や市町との情報交換も重要。「消費者行政」部会が行政の消費者問題担当者と情報交換し、共同で救済・予防にあたる。
 「消費者保護法研究」部会は、債務整理をうたいながら詐欺的営業をする業者への対処も担い、「介護サービス」部会は介護保険で具体的に役立つ「Q&A」作成に取り組んでいる。
——被害にあった場合は?
 当委員会には、「サラ金クレジット」「先物取引」「欠陥商品」「金融商品」など、専門分野別の弁護士名簿があり、県弁護士会総合法律センターにアクセス頂ければ、相応な弁護士が相談に当たる。行政の相談窓口もノウハウを蓄積している。
——今後の取り組みは?
 規制緩和と不況に伴い、変な事業者がどんどん出てきている。消費者側も勉強が必要。悪質商法などについてちょっと知っているだけでも大違い。そこで、学校などに弁護士を派遣し、消費者としての最低限の知識や心構えをお話する機会を多く設けたい。
——市民に一言
 「もうかる」に、つい誘われるが、事業者のいうことをうのみにせず、契約前に弁護士会や行政の窓口に相談を。ちょっと聞くだけで被害の大部分は防げる。
 ◇相談方法 まず県内6カ所の総合法律センター(神戸は078・341・1717)の法律相談(30分5250円)に申し込む。行政の相談窓口は、県立神戸生活創造センター(078・360・0999)や神戸市生活情報センター(078・371・1221)など。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030115-00000002-mai-l28

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