幹部ら５人逮捕　モニター商法「アール」（神戸新聞）

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2003年01月13日(月) 00時00分

　健康器具販売会社「アール」（大阪市北区）によるモニター商法事件で、兵庫と長野、岡山、香川県警の合同捜査本部は十二日、詐欺容疑で同社幹部ら五人を逮捕した。今後、全国の主婦ら約四百人で計二億六千万円に上る被害の実態解明を進める。

　これまでの調べでは、同社は二〇〇一年夏ごろから、チラシで募集した主婦らに「商品使用の感想を郵送すれば、月一万円以上のモニター料を支払う」などと説明。四十五—六十万円の美顔器のクレジット契約を結んで商品を送るものの、モニター料の一部を支払うだけで、主婦らには商品代金の支払いのみが残ったという。

　今回の直接の逮捕容疑は、四人の主婦から計二百万円をだまし取った詐欺容疑で、捜査本部は十二日までに同社幹部ら六人の逮捕状を用意、うち五人を逮捕した。残る一人は、広島県内に住む主犯格とみられる同社関係者で、所在確認を急いでいる。

　同社は二〇〇一年八月に事務所を閉鎖。それ以降、連絡が取れない状態になっている。捜査本部は健康器具販売会社「イーシステムジャパン」（福岡市）など系列数社も詐欺商法に関与していたとみて追及する。

　アールをめぐっては昨年五月、捜査本部が、モニター契約する際に負担額などを明記していない書類を交わしたとして、特定商取引法違反容疑で、神戸市内の経営者宅などを捜索していた。